ラテックスで人形作りの備忘録(1)

数年前から、自分の中で凝っている事に、ラテックスの人形(ウルトラ怪獣)作成があります。備忘録として、製作工程をまとめて行きたいと思います。

1.原型作り
大体、30cm程度の原型を粘土で、つくります。
油粘土、又は工業用粘土(インダストリアルクレイ)で、つくります。油土も工業クレイも、ヘアドライヤーで暖めながら作業すると楽です。
大きい胴体の部分は、アルミホイルをまるめて芯材にすると、軽量化が図れます。手足等は、型取りする際に分解する事もあるので、芯材は入れません。
表面は、爪楊枝や竹串を使って、デコボコをパターン押ししていきます。アボガドやミカンの表面を使ってパターン押ししてもいい感じが出ます。
形が出来上がったら、表面を軽くラッカーシンナーを筆に含ませて撫でてやると、指紋も消えるし、きれいに仕上がります。

2.型取り
石膏で型取りします。
胴体、頭、手足、尾 等に原型を分割して、パーティングラインを決めます。
油土や工業クレイと材質が違う、水粘土(彫塑用の水で練った粘土)で、パーティングラインに沿って、土手を作ります。
土手は、水を含ませた筆で、表面を少し溶かすような感覚で、滑らかに仕上げます。
完全な平面になってしまうようなら、型枠のズレ防止用にダボを追加します。

石膏は、原型の表面にあたる部分は、歯科用の樹脂入り石膏が強力で良いと思います。ただ価格が張るので、表面を1cm位、覆ったらそれ以降は、通常の焼き石膏で充分です。
しかし、焼き石膏の部分は、強度をつけるために、麻や、ガーゼの切れ端を混入します。
片面を型取りしたら、水粘土の土手を外して、パーティングラインに当たる石膏面に、カリ石鹸を塗って、接着防止します。
更に反面を、石膏で型取りして、充分に石膏が固まったら、パーティングラインで分解し、原型であった油土を剥がします。
石膏型にラテックス注入用の湯口を、カッター等で掘ります。その後充分に乾燥するようにオーブンで、数分、加熱します。

3.注型
出来上がった石膏型を、パーティングラインで併せ、壺型にします。
液体ラテックスを注ぎ込んで、湯口にはラップなどで蒸発防止をします。そうする事で石膏にあたる部分のみのラテックスが硬化を始めて、ゴム皮状になります。
注型時間は気温にもよりますが、6~10時間程度です。その後、湯口から、余った液体ラテックスを排出して、ゴム皮の内側を、布団乾燥機などで、風をあて、完全に乾かします。
完全硬化したら、ベビーパウダーを表面にはたいて、くっつき防止をしながら、ゆっくり型から剥がします。

≪2へ続く≫

投稿者: nitiyodaiku

千葉県在住のおじさんです。 ヒマなときは、ボケ防止のために、 なるべくハンドメイドにいそしんでいます。

「ラテックスで人形作りの備忘録(1)」への2件のフィードバック

  1. nitiyodaikuさん、ブログ開設おめでとうございます。
    器用な指先の賜物を拝見できるのを楽しみにしています。

  2. えれきんぐ様
    コメントありがとうございます。
    エレ○ングも作りましたので、見てやってくださいね!

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